2017年11月18日土曜日

HF フロントエンドの構想 ① Frontend RF-AGC


Frontend RF-AGC


 BPFを通過してきた全体の信号レベルが高い時に、RF-AMPのGainを下げることでミキサへの入力をマイナスになるようにしたい。


 トロ活のRF-AMPはトランスのフィードバックでGainが抑えられてGa=10dB程度のよう。AGCをかけている事例は見たことがない。ここにAGCをかけることによって、ミキサへ直接入力するのと比べて若干プラスからマイナスになるよう制御できればミキサの負担が楽になる。
 ハイバンドでゲイン不足になる可能性がある。パラレルやプッシュプルにする方法もあるが、10dB以上補わなければならないようであれば、エミッタ接地で構成したものと切り替えて使う方が懸命だと思う。

【データシートの抜粋】
 手元にあるFowrd AGC用トランジスタの例。エミッタ接地のグラフだが、+15〜-20dBの直線部分は非常に魅力的。ミキサへの過大入力を抑えることに期待。

 フォワードAGC用ではないTrも赤枠の中で使えばいいかと思うがIcは結構大きな値となりそう。


 エンハンスメントモードの3SK222が入手出来たので、ミキサを変更してみる。UHF用のFETで発振に悩まされたのでVHF用の物を入手した。ON抵抗を少しでも減らすために重ねてパラレルにする。(SBMでなくDBMにしてしまうのもアリ…か)
 パッシブでもやってみるよう勧められたので試してみようと思う。

2017年11月17日金曜日

電子μ(ミュー)同調の実験 ① インダクタンスを電気的に可変

 お仲間のW氏にVLFのプリセレクタの製作を依頼された。バリキャップを大量にハンダ付けしている自分の姿が思い浮かんで笑えた。すっかり忘れていたが、仲間内でSAQの話題が出てくる季節か…。


 少々インダクタンスの大きなラインフィルターを持っている。規格は20mH(0.8A)で直流抵抗は0.8Ω。テスターで測ってみたら22.5mH、直列接続では95mHと表示された。
 この手のラインフィルターを使って、CW/SSBのフィルターを作る記事を雑誌で見た記憶がある。30mH程のラインフィルタの巻線を直列に接続し120mHものインダクタンスを得ることと、そのインダクタに電流を流すことでインダクタンスを変化させる二つのアイディアでRIGと外部SPの間に設置するAF型のフィルターだったと思う。

以前書いたこと




基礎実験



 少々気になったので、雑誌に出ていたフィルターのようにコイルに電流を流してみてインダクタンスがどのくらい変化するか検証してみる。電子μ同調といったところか…。

実験用電源の電圧計をV=mAとして簡易に直読出来るよう抵抗値は1kΩにした。(コイルの内部抵抗は0.8Ωなので無視)




0V 23.2mH
30V30mA 1.3mH



コイルを直列にしてみる。

0V 97.4mH
10V≒10mA 11.6mH
20V20mA 2.1mH
30V30mA 1.4mH

 これはすごい!20mA以上の変化量が少ないのは磁気飽和している可能性もある。環境に合わせて抵抗値を加減すれば応用範囲が広がる。ただし、抵抗を通して共振回路に電流を流しているので、Qが下がる可能性を念頭に置かなければいけないと思う。また、抵抗値を下げれば更にQが下がる可能性がある。

電流値が反映されるものか確認するため抵抗を1/10の100Ωで試したところ、3V(30mA)で2mH以下になった。



 実験の結果から、コイルに電流を流すとインダクタンスが減るということが確認できた。自己共振周波数よりも高い周波数に同調も可能になるので他にも恩恵を受けられる事が増えると思う。

 トロイダルコアでハムバンドコイルを作るときに電流を流す巻線を1本増やす事で同じように電子同調が可能になるだろう。磁束漏れを無視して考えれば、幼い頃に作ったゲルマニュームラジオのコイルのような物でも可能ということになる。

 また、大型のループアンテナを作った際にバリキャップで電子同調すると、強力な局の場合バリキャップのVfを超えてしまって使い物にならないという現象を私も経験したが、電子μ同調なら回避出来そうなので実験する価値はあると思う。ループアンテナを作る際は少しでも巻き数を増やすことで高感度にしたくなるが、巻数を増やせば増やすほど浮遊容量が増えて同調幅が減っていく傾向にある。また、これまで自己共振周波数以上の周波数に同調させる方法を知らなかったが、この方法ならインダクタンスを減らすことができるので自己共振周波数以上の周波数への同調も可能になる。ループのエレメントに直接電流を流すか、ピックアップループに電流を流すか、磁場を発生させれば良いというだけならば専用コイルを増設させるという手が考えられる。

CW(BPF)/PHONE(LPF/BPF) Fiter 構想

TS2000の操作範囲は、HPFは〜1000Hz、LPFは1.4〜5kHz、CWのBPFは400〜1000Hzで帯域が50〜2000Hzとなっているので目安にする。
 NOTCHの可変範囲は計算上これ以上広くはならないようで、これでは勝手が悪いのでIFで処理したい。OP-AMPでノイズが気になるようだったら、FETで組むのも良いかも知れない。インピーダンスが低くならなければデバイスは何でも良いと思う。

DSPのようなわけにはいかないまでも、混信除去機能の一部に出来ればいと思う。



Pre-Selector 構想

 長波で利用の場合、手持ちのバリキャップも2本使ってLCを同時に可変した場合、浮遊容量を500pFとして計算すると…



浮遊容量 共振周波数
0A 95mH 500pF500pF ≒16kHz
25mA 2mH 10pF500pF ≒157kHz

浮遊容量が玉に瑕だけれど、夢のような数値。

VLF/LF プリセレクタ。
トロイダルコアの電子μ同調
等につづく…。

2017年11月13日月曜日

AM Demodulation 疑似同期検波①

 ポンコツのJST135を入手したところ、静かで、音が良くて、よく聞こえる。束ねてあるシールドループ(同じ寸法)で他のと聴き比べたら、オーバーオールでの性能の差なのだろうけど、明らかにJST135だけ聞こえている事がある。
気になって調べていたら”擬似同期検波”という言葉が出てきた。

擬似同期検波をgoogle先生に尋ねても求めているところへ導いてもらえない。

唯一出てきたWiki先生によると…

受信機において、送信機で変調するのに使った搬送波と同じ周波数・位相を持つ搬送波とその搬送波の位相をπ/2ずらした波の二つ(これらを「基準搬送波」と呼ぶ)を用意する。この基準搬送波に受信した信号をそれぞれ乗算し、低域通過回路(LPF)で高調波成分を除去し、信号を抽出する。


JST135のブロック図




【JST-135 NRD-525】
 JST135の回路図は抜粋するのが難しかったのでNRD525のモノで…概ね内容は同じ。

 CW/SSB時はSN16913を使用した一般的な回路だが、AM時にもSN16913を使っている。信号の一部をリミッターアンプを通してBFOの代わりに入力している模様。

 DBMの入力前に位相をずらすためのLPFが入っていて、お手本のなりそう。また、BFOと切り替えるだけでCW/SSBとAMの切り替えが出来るなんて素敵な回路だと思う。ぜひモノしたい。





【RACAL RA6790】
 サービスマニュアルを眺めていて気になった回路。これの位相関係はどうなっているんだろう?


【MC1357の等価回路】
 これは面白い。MC1357の⑩ピンをうまく活用している。よくこんな組み合わせを見つけたものだと感心した。






実験前の構想



 実験前なので端折っている。RA6790のようにAM時だけBFOを受信信号に切り替えるようにし、リミッターアンプはロジックを使う。



Loポートはトランスを使うつもりでいたが、友人と話していて「VRの方が調整箇所を増やせるので追い込みたい時に良い」というアドバイスを頂いたので試してみる。

やってみてダメだったら方法を考える。


2017年11月5日日曜日

間に合せに作った、テストオシレーター。


 我が家には1MHz以下の信号源がないので間に合わせに作ったのだが、案外使えて重宝している。
 AMのIFT(黄)のコンデンサを撤去してポリバリコンをつけただけの最小構成のハートレー発振回路でできている。

 330pFを抱かせたら、およそ400〜500KHzをカバーしてくれた。

 ジャンクのケースに追加の穴あけ加工をしていないので、レベル可変のVRも未だ配線していないし、バンドの切り替えはジャンパーを差し替えている。


とりあえずの回路図。
1段アンプを入れる方向で検討中



広帯域ノイズジェネレーターを作る。


【Ver2】
 ノイズジェネレーターを使おうとしたら、娘のところに行ったきりのもよう。返してくれと連絡するのもアレなので、新しく作って交換するっていう名目で、一緒に食事でもする口実にするw
 前のはデバイスもさる事ながら、いつ作ったのかさえ記憶にない。


 とりあえず下ごしらえ。手持ちのSMAコネクタが外しのジャンクを入手したものなので、ピンが短いので工夫が必要。100Ωのチップ抵抗を2個直付け。ピンが短いことが功を奏した感じ。
 外からケースに取り付けることが出来ないので、内側からの固定に変更。

 2SC2367で作ってみる。交換するかもしれないので、トランジスタの足は切らずに使った。8200pFは目の前にあったので使った。数値に理由はない。セオリー通りなら10pF+100pF+1000pFパラレルとするべき。

 とりあえず、様子見のためOUT LEVELのVRだけで組み立てる。




 〜30MHzはTS2000で、それ以上はSDRで確認。下限の26MHzと1300MHzでノイズジェネレーターをON/OFFしてみた。





【Ver2.1】
 BNCコネクタに変更。SMAのネジ穴を塞ぐために斜めに設置。


BNC

【ノイズ発振・アンプ】
 折角コネクタを削ったのに基板と位置関係が悪く…。アンプを入れたせいでUHFでのレベルが低くなってしまった。アンプ無しと2組搭載しようかと検討中。(一見全部抵抗器に見えるが、小さいのはセラミックコンデンサ)




【Ver2.2】
 何と比べたか聞き忘れたが、2N3904が盛大にノイズが出ると情報を頂いたので実験したが、殆どノイズは出ず。
 基板を水平になるよう設置しなおして、アンプのTrを変更して終了。
電源がONのまま翌日まで気付かなかったのでインジケーターにLEDを設置。





2017年11月3日金曜日

実験用電源を作る。 LM317 tl783 aitendo 電源レギュレータ基板 [P-317DVR-ADJ]



 すっかり忘れていたが、秋葉原に行った時に買ってきたんだった。電源レギュレータ基板(317) [P-317DVR-ADJ] 部品付きのキットがあるようだが、個別の部品は殆ど持っているので基盤だけ入手した。

 基本構想は、電源出力が〜15V0.5A・〜30V0.5A・〜48V0.1A・〜±30V0.5Aを各1回路と考えている。各回路ごとにトランスを用意して、各回路は絶縁する。317のVin-Voutは40V程のようだ。〜15V0.5AはLM317でいいのだが、それ以外はTL783を使うことにする。19インチの高砂の電源のケースがあるので流用することにする。



ジャンクのトランスが出てきたのでメモ


その1

0-19-38V 1A
0-23-46V 0.5A
0-12V 1.5A

その2

0-10V 0.7A
0-35V 0.2A
0-35V 0.2A




【追記】2019.8.10
 省スペースとコンセントのタコ足対策として、スイッチングタイプのACアダプタを殻割りしてジャンクのケースに収めた。
 12V4Ax2、5Ax1。同じ電圧なので良いが、電圧がバラバラならば電圧によってターミナルの色を変えれば分かりやすい。



【追記】2019.9.16
 物々交換で入手したものかもしれない。電流計は針が理想的だと思うが電圧計はコレが良いと思うようになった。電流計も針式は途中に入れるようにした方がスマートだろうか…。
 安価に手に入るのはあるのだろうか…。

2017年11月2日木曜日

LF〜HFアンテナ 再構成

LF・HF バランスド・シールドループ

LF・HF バランスド・シールドループ
 現在、15m長を2ターンにしたシールドループを3組作って束ねてあり、JST-135・TS-2000・R1000に接続している。

 アンテナ1本でアンプを入れて分配器というのも考えたが、中波放送の強電界域でもあるし、広帯域アンテナに広帯域アンプというのは心許ないので、各リグにアンテナを1本づつにしている。各リグの手前に1242khzのトラップを入れている。



 先日、もう1本シールドループを作り設置した。今回は、ギャップが半周の所にくるバランスタイプを作り、途中に入れていた絶縁トランスを内部に設置した。

 非常にノイズが少ない。高周波に於いて平衡はとても重要なことだと再認識させられた。既設のモノも作り直そうと思う。




ギャップ
給電部
樹脂のケースを使用
金属ケースを使用

LF・HF バランスド・デルタループ


平衡にするため2巻したワイヤーの中点をGNDに落としている。
欲を言えばもう一回り大きくしたいのだけど、周りの目が…。

 骨組みは勿論エンビ。バランはシールドループと同じ構成。ただし、プラスチックケース。間違ってでも送信したら断線すると思われる。






2017年11月1日水曜日

MPLAB X for Linux



■64bitなので32bitライブラリをインストール
sudo apt-get install libc6:i386 libx11-6:i386 libxext6:i386 libstdc++6:i386   libexpat1:i386

■MPLAB Xをダウンロード
http://www.microchip.com/mplab/mplab-x-ide

■MPLABX-v4.01-linux-installer.tr を展開
sudo sh MPLABX-v4.01-linux-installer.sh

■コンパイラをダウンロード
http://www.microchip.com/pagehandler/en-us/devtools/mplabxc/home.html

■コンパイラのインストール
sudo ./xc32-v1.44-full-install-linux-installer.run

sudo ./xc16-v1.32B-full-install-linux-installer.run

sudo ./xc8-v1.44-full-install-linux-installer.run

■peripheral-librariesをダウンロードしてインストール
インストール先を尋ねられたらコンパイラのバージョン毎のフォルダへ