●QRP 2.4GHz計画


 自作仲間で2.4GHzのトランスバーターを作る計画が進行しているが、それとは別な計画。

2.4GHz トランスバーター ① 構想
2.4GHz トランスバーター ② 構想・逓倍混合のTr化 平衡化 メモ
2.4GHz 局発。まるで独りコンペ。

FT-790 完全2.4GHz化 再改造(2420〜2430MHz)
FT-790 完全2.4GHz化 2台目(2420〜2450MHz)
QRP 2.4GHz計画

古いノートのメモ 失敗の記憶から



【周波数構成】
 2SC2558が入手出来た頃に手がけた2.4GHzFMトランシーバーの記録。
 身内や仲間内でのQSOしか考えていなかったので考え得る限り簡単な構成。トランスバーター部の局発はTCXOの出力の190倍分を2度に分けて変換。
 残念ながら待ち受け受信出来るだけの周波数安定度を確保できず使い物にならなかった。

【周波数安定度の問題】
 当時入手出来たTCXOは新品の他にパーソナル無線やMCA等のジャンクからも取れたので比較的種類も豊富だった。
 単純に知識や経験が足りなかったのだと思うが、待ち受け出来ないほど周波数が動いてしまう原因を見つけることが出来なかった。
 今考えると最大の要因は電源(3端子レギュレーター)だったのではないかと思える。

【VCTCXO】Vcc=5V
 現在秋葉原で入手できるTCXOは、静的安定度というべきか外的条件に変動がなければ非常に優秀だと思われる。温度特性は良好なものの電源電圧の変化には非常に敏感だと仲間内では共通の見解。
 改めて測定してみると電源電圧0.1Vあたり数Hzの変動があることがわかった。190逓倍すると1KHzもの影響があることになる。生かすも殺すも電源次第か…電源の管理が出来れば概ね待ち受け受信が可能と判断。





周波数安定度向上の緒(いとぐち)

【レギュレーター】
 GPS同期発振器を作るときはVCTCXO(20.0000MHz)が3.3Vだったので3.3Vのレギュレーターの特性を実測した事があった。今回は5Vのレギュレーターを調べてみる。データシートを調べると、レギュレーターの温度特性は思いの外宜しくないものが多いことに改めて気付かされた。手持ちの中でも使用に耐えそうなものだけピックアップしてみる。
【NEC uPC29M05 SMD】29Mxx
 5年ほど前に入手してから一番多く使ったと思う。グラフの縦軸はひと目盛り0.05Vで、25〜50℃の変化量は0.02V程度に収まっているように見える。
 普段使っていて不満はないが、今回はTCXOの出力を100倍以上逓倍するケースなのでスペック不足と判断。


【NJM2930L05】TO-92
 入手後に1個も使っていなかった。規格表を見たところ驚くような温度特性のグラフだった。-30℃から75℃以上に渡ってグラフがあまりにも平坦なので鵜呑みにして良いのか判断に困る。

- 簡易測定 -
 壊す覚悟で…。1KΩ0.1%の金皮を負荷にしてNJM2930L05をハンダゴテ(370℃設定)で温めてみたところ、壊れたと思う瞬間までに0.006Vの変化があった。ハンダゴテを離したらまもなく復帰。データシートに Internal Thermal Overload Protectionと記載があるので保護が利いたのかも知れない。
 たった1度、それも1本だけしかテストしていないが概ね同じような特性ではないだろうか…。バラつきが少ないことを祈る。
 次回、もう少し負荷をかけてやってみよう。

【S-812C50】C-MOS
 NJM2930のグラフには後ろ髪を引かれる思いだが、この位のグラフのほうが納得しやすいと思うのは私だけではないと…中略…-50〜50℃では0.01V以内と読み取れる。データシートにリップル除去率の記載が見当たらない。

【TL431A】UTC製
 秋葉原で安く出回っている431。データシート上では0〜60℃の電圧降下の変動は0.005V以内に収まっている。精度としては申し分ないがグラフの傾斜が気になる。

【TL431A】Texas Instruments製
 世界中に出回っているだろうTO92パッケージのもの。UTC製よりも変動が大きそう。TL431と言うデバイスは多くの互換品が存在するようなのでよく調べてから使うべき。

【TL431LI】Texas Instruments製
 現在持っているデバイスのデータシートを比較したところ、温度特性が一番良さそうなのはTL431LIのよう。パッケージはSOT-23
 グラフの縦軸ひと目盛りは0.0015Vで、25〜50℃の変化は0.001V以内に収まってくれそう。0〜75℃のカーブも理想的。前回共同購入した際に必要を感じなかったので数本だけ入手した。とても良さそうなので更に欲しくなったが秋葉原では流通していないようなので、次回の海外通販で少し注文しよう。

【シャントレギュレーターの選別】
 JRCのデータシートから抜粋した。約2.5Vに近いもの程温度特性が理想的だと見て取れる。Webか書籍でその理由を説いているのを見た覚えが…思い出せない。
  何れにしても選別は必要だと想像できる。

 昔は国産の方が歩留まりは良かったが、最近は一部を除き海外製の方が良い印象も有る。


 




【金属皮膜抵抗の温度特性】
 高周波電圧計に使う金皮の温度特性を調べた時に、出回っている物の温度特性が思いの外良くないことが分かっている。ここで手を抜くと酷い目に会う。温度係数の良い物を選びたい。

【可変抵抗の温度特性】
 TCXOの外部制御をVXOやRITとして使う場合も、可変抵抗器の温度特性が良い物を選びたい。これも手を抜くとQRHの原因になりそう。(いわゆる分圧”比”を決めるので、本来なら分圧比が変わるはずはないが、本体内の熱の伝わり方で…と考えるのは神経質すぎるか…)






では本題。


2429.900MHz FM



【周波数構成】
 この周波数なら430からトランスバーターでQRVしている局ともQSO可能な範囲。








2429.900MHz FM (IF 10.700MHz)

【待ち受け時の周波数ズレ対策】
 周波数の安定度を補うべくWIDE受信モードを追加する。狭帯域フィルターの組み合わせを10.7MHzはBW=200KHz以上、455KHzはNARROW/THROUGH(スルー)の切り替えにする。


2429.800MHz AM (IF10.600MHz)

【周波数構成】
 10.7MHzのフィルターは帯域が広いのでジャンクCBの水晶(10.6~10.8MHz)を使って…。AMに拘る必要は…無い。




2430.000MHz SSB (IF10.800MHz)

【周波数構成】12.800-2.000=10.800MHz
 2430.000MHzを中心に30KHz程の帯域にQRVが出来る計算。10.7MHzのSSB用クリスタルフィルターが入手可能ならば、こんな面倒なことをする必要はないが、無いものを強請ると高く付くので手元に有るもので実現したい。

【2.000MHzラダーフィルター】
 この水晶を頻繁にお譲りするOMが居られる。何に使うのか聞いたことはないが、いつも2〜3個なのでラダーフィルターの特性を追求しているのではないかと思う。お茶の席でOMを見てこの構成を思いついた。TNX!

【2MHzのIFT】
 2メガの水晶をご所望のOMもご愛用。AMラジオの赤コイルを流用するのが一番手っ取り早そう。

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