基本になるDiによる逓倍混合を確認しておく。
DiのON/OFFの回数が倍になるのでLoの2倍の周波数とIFの合計が出力される。LoはDiをONにできるレベル。IFではLoをONに出来ないレベルでなければ機能(理屈)が破綻する。
各ポートごとのアイソレーションは無いので、使用できる環境は限定される。
ロジックでの逓倍混合。
AHCU04等の100MHz程度しか扱えないデバイスで200MHz辺りの出力が出来ることになる。
Diのミキサと決定的に違うのは
一方通行であること。
IF・Lo共、ロジックの動作限界周波数を超えられない。
”OFF状態”の方は出力がLなので両方の出力を直接束ねると効率が悪そうなのでトランスで合成する。
次にLoを平衡(バランス)にする。
DBMとの決定的な違いは、IFのコールド側を扱わないのでIFは平衡になっていない。これが念頭にないと頭がゴチャゴチャになる。
続いてロジックで。
物凄く複雑な回路になってしまう。
例えば、TA7358等の便利なデバイスの代わりをしようとするとこんなになってしまう。
こんなことも出来そうだという程度で…以下省略。
こんなのも可能だということが分かった。
では、本題。
(仮称)海賊放送計画 第一送信機 307.2KHzで起きた現象を積極的に利用する。
左図のU1はアナログ動作をしていない。そのためLoの2倍・3倍…の周波数でもレベルの高い”高調波”がミキサに入力される。すなわち
2倍・3倍…の周波数でも”変調波”が出力される。
変調してから逓倍しているのではなく、”各高調波に変調されている”と表現したほうがいいのかな?
この実験で74HCU04と
74LV1GWU04A(VHCU04相当として)を使って、どの程度まで逓倍混合や逓倍変調が出力出来るか確認したい。
例えば1MHzのX'talを使ったとして、うまくいけば1MHzおきに何十MHzまでも変調波が得られるはず。
逓倍変調は実用になりそうだけれど、逓倍混合に使うにはスプリアスの嵐になりそうな気もするので、周波数構成やしっかりしたBPFなどの配慮が必要になると思う。
次に受信で使う実験。10MHzのX'talで20.455MHz→455kHz・30.455MHz→455kHz・40.455MHz→455kHz・50.455MHz→455kHz…100.455MHz→455kHz…150.455MHz→455kHz
144メガのX'talを1発で9逓倍するような使い方が出来たら面白い。
ミキサのAMP部をスイッチ可能な周波数が、この回路の扱える上限となると考えている。AMP部の扱える上限周波数と同じになるとは思っていない。
シングルエンドでも同様の実験をする価値があると思う。
PSNも…。
FCZ誌に詳しく載っていたらしいけれど、何度も引っ越している間に行方不明になったようで見ることが出来ない。(同軸をλ/4使って位相差を作るものじゃなかったかな?)
知人に参考図を送っていただいたが、これをxxU04だけでやるのは無理だろ…。
位相を進めたり遅らせたりするのならFF(フリップフロップ)を使うのが定石だと思うけど、可能な範囲でxxU04でやるのならDi部分をxxU04に置き換える程度にしておくのが最善のように思える。少なくともロスではなくなる。
バランスドモジュレータ? ① HCU04 xxU04 インバータで平衡変調?
バランスドモジュレータ? ② HCU04 xxU04 インバータでプロダクト検波?
バランスドモジュレータ? ③ HCU04 xxU04 インバータで逓倍混合?逓倍変調?
バランスドモジュレータ? ④ HCU04 xxU04 過大入力の対策
バランスドモジュレータ? ⑤ HCU04 xxU04 SSBモニター
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