仲間のS氏がボヤいていた。「手頃な変調トランスが手に入らない」と。確かに都合の良い変調トランスなんて手に入るものじゃない。これまでS氏はサンスイのST-60等を使っていたようだが、高価な上に3W以上入力することも出来ず、実質1W級の送信機にしか使えないということのよう。その話を聞いている間にある部品が頭に浮かんでいた。悪い虫が疼く。
実験するのは少々先になってしまうが、アイディアとして記録を残すことにする。
実験するのは少々先になってしまうが、アイディアとして記録を残すことにする。
代案の元は目の前にある。実験用に使っているAF-PA(uPC2002)の入力にはラインフィルタを入れて1:1の絶縁トランスの代わりにしている。(ジャックはシャーシから浮いている)
コモンモードチョークフィルタを絶縁トランスに使っている。
音声信号の絶縁トランスとして使えているのだから、変調トランスとして使えるだろうと言う目論見。誰もやっていなければオリジナルのアイディア。
ST-32等のインダクタンスは10H以上だったと思うが、このラインフィルタの定格は20mH(0.8A)。インダクタンス不足で低域のロスがあっても不思議ではないが、実験用のアンプでは気になるほどの違和感はない。全域にわたって伝達の効率が悪い(効率が悪い)可能性はある。
本来なら打ち消し合う方向に電流を流すものなので、こんな使い方だと1割も流す前に磁気飽和してしまうことも考えられるが、0.1W程度の送信機に実験するくらいなら価格も安いので手頃だと思える。
出力 | 一次側 IMP | 二次側 IMP | 一次側直流抵抗 | 二次側直流抵抗 | |
ラインフィルタ | 0.8Ω | 0.8Ω | |||
ST-41A | 0.7W | 200Ω・CT有 | 4Ω 8Ω | 3.5Ω | 0.62Ω |
ST-62 | 3W | 120Ω・CT有 | 4Ω 8Ω | 6.5Ω | 0.62Ω |
ST-60 | 3W | 60Ω・CT有 | 4Ω 8Ω | 3.5Ω | 0.62Ω |
ST-83 | 0.2W | 400Ω・CT有 | 4Ω 8Ω | 21Ω | 0.67Ω |
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