2017年10月31日火曜日

ラッチングリレー 駆動回路 ② もっとシンプルに


フルブリッジの耐久テストは続けているが、左図のような回路を思いついたので準備している。
 U1の出力がHの時にコンデンサが充電され、Lになればコンデンサの放電でRLをリセット出来るだろうと言う目算。リセット時に電力消費がない分フルブリッジよりも省電力。(U1の消費電力は無視)

フルブリッジよりもコンデンサとリレーにかかる電圧が上がる。(僅かだがその分電流も増える) 


■セット状態(コンデンサに充電された状態)でロジックの電源を切ったら?

 トレラント機能がないロジックの出力にはDiが入っていたはず。従ってコンデンサに残っている電力はロジックのDiを通じてVccに流れるはず。壊れることはないと思う。うまくRISET状態に戻ってくれるなら良いが…。これまでにトレラント機能を意識するような使い方をしたことがないので少々復習が必要な状況。
 私の手元にある5VのロジックのTC74HC04には出力側にトレラント機能が無かったと記憶しているので、リレーがセット状態でロジックの電源を切ったらCの電流はVccに流れ、結果リセット状態になると予想している。

■何らかの理由でセット状態でコンデンサが放電されたままになっていたら…

 この回路(ハーフブリッジ)を採用した場合、強制的にリセットする回路は無いので、電源を入れた時に一度セット・リセットする必要がある。(1つのロジックにこの回路を複数採用場合はロジックのIccを超えないようにしなければならない。ソフトで対処すればいいだけの話か…。)
・追記 ”イニシャライズ”等と命名し、今時の乗用車のメーターパネルのイニシャルチェックのような演出のようにするのも洒落て見えて良いかも知れない。俗に言う”儀式”のようで嫌いではない。
 セット状態で電源を落とした後がどうなるかデバイスごとに検証する必要がある。



■これについての解決策
 トレラント機能の有無にかかわらず、電源がOFFになった瞬間にコンデンサからVccに電流を流してしまえばRLがリセットされる。はず。
あまりVFの高いDiを採用するとトレラント機能のDiに流れてしまうので機能しない可能性がある。内部のDiの詳細が分からない場合は可能な限り(常識的な範囲で)VFの小さなDiを採用した方が良いはず。



 Fairchildの74VHC244Fが手に入った。共同購入した友人のT氏がニヤニヤしながら眺めて居られた。彼は最近PWM-AM送信機を作っているという噂。まさかこれを終段に使いはしないと思うが、ドライブ段に使うならもってこいではないか?HC240だと20Mhz位までだろうけど、VHCなら50Mhzとか扱えるかな?
 公開されているPWM-AM送信機の回路図を見ると8個のユニット(ゲート)でドライブしている構成のものがあり、パッケージのIccを超えてMOS-FETをドライブしているように見受けられる。ユニット(1ゲート)あたりの出力電流が±35mAが8個あってもパッケージのIccが100mAだとしたら4ユニット以上は不要ということになるのだが、逆に考えるとユニット(1ゲート)あたりの電流値がMAXまでは流れていないということなんだろうな…。やはり出力のインピーダンスが高いのだろうか



インバーターじゃなくてバッファ(インバーターは240)だが、これでも同じようなことが出来る。これは盲点だった。74VHC244Fの出力電流最大値は±25mAあるので2枚重ねなら十分に使える。
 製品にもよるが、HC240/244だと最大出力電流値が±35mAだったり最大電圧が8Vにも及ぶデバイスがあるようなので、使用目的に合わせて使いたい。
 注意しなければならないのはIccと言う項目で、電源/GND電流(全体で流せる最大値と解釈している)を越えられないのだから、35mA流せるゲートが8個あっても280mAも流せるわけではない。クドい…な。




 先日仲間と会った際に、秋葉原の有名店で売られている安価なラッチリレー(ラッチングリレーと検索したら出てこなかった)が話題になった。

 共同購入したNRSLD-3Vと違ってケースが防磁構造になっていないので、高周波(V/UHF)に使うには少々工夫が必要だけれど、2巻線ということで更なる少電力ドライブのアイディアを試したいと思っている。



追記


 これまで74HCU04で実験していたが、74HC00 74HC04 74HC14でも同じ結果になると考えている。誰も興味を持たないとは思うけれど、もし心くすぐられた方が居られたら、手元にあるものを利用してみてほしい。

 本来のセオリーから外れた使い方をすることだし、メーカーごとに若干規格に違いもあるようなので、データシートなり規格表を改めて確認したいところ。


 74HC14でも実験してみようと思っていたところ、TC7S14の共同購入のお誘いがあったので参加して入手した。老眼が進む中、未だ拡大鏡程度でハンダ付けに挑んでいる身としては、届いた製品を見て項垂れてしまった。

そろそろ顕微鏡が欲しいと思う今日このごろ。


ラッチングリレー 駆動回路 ① 超小電力量の恩恵にあずかる
ラッチングリレー 駆動回路 ② もっとシンプルに
ラッチングリレー 駆動回路 ③2巻線ラッチングリレーのやんちゃな実験構想
ラッチングリレー 駆動回路 ④ フリップフロップ
ラッチングリレー 駆動回路 ⑤ ラッチが外れてステータスが変わるのを防ぐ
ラッチングリレー 駆動回路 ⑥ ロジックよりも高い電圧のリレーを直接駆動する構想。

まとめページ
ラッチングリレー駆動計画 Latching relay drive circuit

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