2017年5月13日土曜日

セラミックフィルター CFJ455K KBF455P-4A CFUM455G CFV455E


クリスタルフィルターを新規で探しているのであれば、




【CFJ455K15】SSB
BW=2.4〜2.7KHzIMP=2kΩ

 CWやSSB用のクリスタルフィルタは非常に高価で、なかなか手が出ない。セラミックフィルタで我慢。
 R-1000でAMナローにすると±1.2kHzになるように設定できる。。こんな狭いフィルターでAMを聴くことなど無いと思っていたが、5khz程離れた局が邪魔な時に切り替えればバッサリ聞こえなくなる。
 オークションでお譲りした方の中で、これを2段にしてメカフィルの代わりに使っている方が居られるが、「切れ」を重視したものなのだろうか…。
 カスケードにする時は、コンデンサではなく抵抗でターミネートした方が特性が綺麗だったと情報を頂いている。


以下のデータは個人的に集めたもの。
6dB 帯域幅
減衰帯域(40dB)
保証減衰量
挿入損失
入出力
インピーダンス
CFJ455K
±1.1〜1.3kHz
Total4.5kHz以下
-
6〜7dB以下
2000Ω


【メカフィル…】
 以前はメカフィルに勝るものはないと思って集めていたが、古いものは受信音に違和感を感じたり、中にはキャリアが通り抜けてしまう物があって不思議に思っていた。自作仲間に分解した物を見せてもらったところ中が酷いことになっているのを知り、メカフィル信仰は…。
 最近のものは改善されているかも知れないが、セラミックフィルタに不満はないので二度と手は出さないと思う。





【KBF455P-4AS】AM-Narrow 向き。
 中波放送の受信用に使うと音楽もNHKのニュースのように聞こえる。好みはあると思うが、狭い。短波放送の受信や通信ということでは非常に了解度は高い。通信向き。。



以下のデータは個人的に集めたもの。
6dB 帯域幅
減衰帯域(40dB)
保証減衰量
挿入損失
入出力
インピーダンス
KBF455P-4AS
±2kHz
±7.5kHz以下
35dB以上
6dB以下
2000Ω






【CFUM455G】AM-WIDE FM-Narrow 向き。
 国内の中波放送を受信する際にこのくらいの帯域は欲しい。ただし、帯域が広い分混信には弱い。DXを狙うならワイド/ナローの切り替えは欲しい。
 AMの送信にも使うならAFで3kHz以下になるフィルターが別途必要になる。あまり無頓着にしない方が良い。
 スーパーナローFMにもこの位が丁度良いと思う。
 最近のことはわからないが、CBに使われているものにも455Gの刻印を見かけることが多かった(同じ特性かどうかわからないが…)ので、10kHzセパレートやラジオのような9kHzセパレートだと丁度良い選択と思える。減衰量を補うためか2段使った物を見たことがある。


以下のデータは個人的に集めたもの。
6dB 帯域幅
減衰帯域(40dB)
保証減衰量
挿入損失
入出力
インピーダンス
CFUM455G
±4.5kHz
±10kHz以下
27dB以上
6dB以下
2000Ω

 可もなく不可もないフィルターを探すのであれば、中心周波数が450KHzで帯域が6KHzのモノが安価に出回っているようなので、それを使うほうが良かも知れない。






【CFV455E】AM-Hi-Fi  FM 向き。
6dB BW= ±8KHz IMP=1.5kΩ

 今時のFMの実際の帯域は12kHzまで無いようだから455Fが旬なんだと思う。少々広めだが、20kHzセパレートならこれで十分。

 国内の中波放送を聴く上で本来のHi-Fiと言えるのは、この位の帯域が要るらしい。公文書を見つけられないので定かではないが、中波局には占有帯域が15KHzまで許可されているようだし、実際のスペクトラムは更に広いとも聞くので、ストレートラジオが高域まで聞こえてビックリするのは、狭いフィルターに聴き慣れているせいなのかもしれない。
 一般にAM=6KHzというイメージが広がっているような気もするが、あくまでアマチュア無線で許可されている占有待機幅であって、放送のことではないらしい。


【フットプリント】
 ただでさえCFV455の情報は少ない。原寸すら知らない人のほうが多いことだろう。ノギスで現物5個を測った平均の数値にした。










AMモードのフィルター帯域について



JRC JST-135
Kenwood TS-2000
TRIO R-1000
2.4/6/12KHzの切り替え メインバンド 6KHz
サブバンド 12KHz
6/12KHz若しくは2.4/6KHzの切り替え



【JST-135にて…】

AM-Narrow
AM-Intermediate
AM-Wdie
2.4KHz
6KHz
12KHz

 切り替えて聴くとWIDEが”普通”に思える。一度でもWIDEで聴いたら放送をナローで聴く人は居ないと思う。
 JST-135と比べてR1000は低音が薄く甲高い音なので同じ帯域幅とは感じない。我が家のR1000は内部で6/12KHzと2.4/6KHzの切り替えが可能だが、12KHzではキンキンし過ぎて疲れるので2.4/6KHzに設定して使っている。他の方のR1000と聴き比べたことはないので分からないが、古くなって低音が出なくなっている可能性があるかも知れない。




【TS-2000にて…】


 

S/NとかC/Nの問題になると思うが、TS-2000でLPFとHPFの組み合わせが一番広い状態と一番狭い状態で聴き比べると、音楽の時は広いほうが良いが、アナウンスは狭いほうが聴きやすい。



【TS-2000のサブバンドにAM専用フィルターは無い】
 サブバンド専用のアンテナ端子もないし、HFのコンバーターを接続するのはやめたほうが懸命か…。
 TS-2000はメインバンドが142MHz〜のためAIRを聴く時はサブバンドで受信するが、そのサブバンドは帯域が12KHzのようなので、広帯域であまりにもS/Nが悪いので外部スピーカーを増設し、スピーカーと直列にインダクタを入れて使っている。状況によるかも知れないが通信にWIDEのAMは不要だと改めて感じる。




 「無線機で聞いている音」ということで6KHz帯域に拘るならともかく、放送を聴くならFM用(BW>12KHz)のフィルターが必需だと改めて思う。



FM放送用

【型番不明 10.7MHzセラミックフィルター】
 画像のセラミックフィルターには、4色のマーキングがある。
どうやら、中心周波数が違うようで、
青=10.67MHz
赤=10.70MHz
橙=10.73MHz
白=10.76MHz
と、なっているらしい。

 帯域は、200KHz以上300KHz以下というところだろうか…。インピーダンスは300Ωくらいだったと記憶している。一般的には1個有れば足りているもよう。

【NOAAの受信】
 NOAAの受信には帯域が50KHz以上必要と聞いたことがあって、フィルターを探したが入手できず、やむおえずこれを使って受信したことがあったが、他に混信がなかったせいか無事受信することが出来た。今考えるとフィルターが必要無かったのではないかとも思える。

【新たな使い方】
 2.4GHz以上で旧式な局発のトランスバーターを使う際の親機のフィルターに装備して、455KHzのフィルターをナロー/スルーの切り替えにしておけば、スルー時に100KHz以上の帯域を受信できるため周波数安定度が多少悪くても待受に使える。QRVしている局が少なくて、混信が少ない場合に有効だと思う。

【SFG-10.7MA】
 8素子なので減衰量は単純に上のフィルターの4個分という計算で良いかと。
 放送の受信としては、送信所が目の前とか商店街でコミュニティFM局が潰し合ってたり、よほどのDXを狙ったりしない限り不要。
 青い印があるので、これも10.67MHzの可能性がある。少々ずれているが、実験では問題なし。上のオレンジのフィルターと組み合わせて使って狭帯域化しても受信には問題なし。


【16.93MHz】
 セラロックにしか見えないが、16.93MHzのセラミックフィルターだそうなので、16.9MHzの中間周波数でも上記のように使えそう。海外製。
 16.934MHzの水晶が入手可能なので、送受信のペアに出来そう。







【インピーダンス変換】
 フィルター群のインピーダンスを一気に50Ωに変換するとコンデンサの容量が1000pFを超えてしまうので温度特性が気になる。
 各々のフィルタを一度500Ω等に変換してから、同軸を使う時等50Ωにする必要があるときにもう一度変換すると扱いやすい。と思う。

2017年5月8日月曜日

(仮称)海賊放送計画 第一送信機 307.2KHz




 秋葉原の某店で目について購入しておいた。この出力に変調をかければ、長波送信機が出来上がる。音楽でも流してBGMにしよう。
 もっと低い周波数になるよう分周してしまおうかとも思ったが、いろんなRIGで受信できるほうがいいので、今回はこのままで。


ちゃんと発振するか確認。
 カウンターまでのケーブルのコールド側を外してアンテナ代わりにしても、屋外にアンテナを設置しているRIGでは信号を確認することは出来なかった。これだけ低い周波数になると輻射効率はとても低いと思う。


 次に変調部分。ダイオードでSBMを作る。私は好んでSBMを使う。主要部品はダイオード2本とフェライトビーズ1個。AMなので、ラフに作っても大丈夫。経験上キャリアダダ漏れ間違い無し!種類の違うDiを2本使うのも、しっかりキャリアが出る。このようなCXOの出力でやるなら10D-1なんかでも変調かかるんじゃないか? 寧ろその方が音が良いかも知れない。

 撚りすぎて断線させてしまったようだなので、トランスを巻き直した。最近φ0.13mmが一層細く感じるようになった。
 いよいよFB801に0.1mmクラスがしんどくなったら、FT50とかFT37に0.3mmを試してみようと思う。何を作っても真空管ラジオのような大きさになってしまうかもしれない。


ブレッドボードにてテスト。
 TS2000のEXT ANT端子に直結。今回は1SS119が余っていたのでSBMに採用。期待通り?SBMのバランスを崩さなくてもキャリアダダ漏れ。FMラジオをソースにそのまま変調してみると、TS2000のスピーカーからFM東京が流れてきた。高調波を調べてみたところ、614kHz・927kHz・1228kHz・1536kHzで確認できた。しっかり変調されている。これはAMラジオの調整に使うと都合の良い周波数だ。

OSCの出力電圧が高いのを考慮してトランスの巻き数とDiのVFと本数を変えてみた。Diの本数の組み合わせでもキャリアのレベルが変化するのを体験できた。

Diの本数を増やすと心なしか音質が良くなったような気がする。

今回の実験中に隣のJST135でも同じ周波数を受信してみたが、信号は確認できなかった。信号が弱すぎて、ケーブルを直結しないと受信は困難なレベル。
SBMの出力は数mW出ているかも知れないが、1m程度のリード線をアンテナにしても、輻射されるのは数μWだろう…きっと。
もう少しパワーアップする必要がある場合は、変調出力をオーディオアンプで増幅するのもアリだと思う。

早まって「海賊放送をやってる奴がいる」と通報されても困るので書いておくが、「海賊放送」という名前のトランスミッターの話で、敷地の外まで届かない程度の出力なのを明記しておく。

まとめページ
海賊放送計画

2017年5月5日金曜日

エネループ1本のアンプ メモ

 随分前の事だったと思うが、チョークコイルに電源トランスを使ったものを見せてもらったことがある。単3電池1本でスピーカーを駆動しているアンプは、とても大きな音がして衝撃的だった。
 最近、エネループ絡みの工作が多いので、エネループ1本でどれだけ大きな音を鳴らせるか試してみたい。
 持ち歩くのが目的ではないので、この際大きさや重さに関しては、論外とする。基本的に手持ちの部品の枠内で。

 たまたま手持ちのラインフィルター(S21V-080200)は、少々数が多くて死蔵ししている。折角あるものなので実験をしてみる。テスターで測ると22.5mH。直列接続で95mHと表示される。
 回路図を用意はしたが、バイアスの抵抗は、100Ω位にしないとダメじゃないかと思う。電解コンデンサも3本とも電源用に用意した4700uFに変更したほうが良いと思う。

 最後にひとつ、音の大きさという点で期待をしてはいけないと思う。手に入る程度で…そう4Ωや8Ωのスピーカーに1.2Vのアンプでは、たかが知れている。

2017年5月2日火曜日

ラインフィルター NEC TOKIN SS21V-R080200 SS11V-13035



 少々インダクタンスの大きなラインフィルターを持っている。規格は20mH(0.8A)で直流抵抗は0.8Ω。テスターで測ってみたら22.5mH、直列接続では95mHと表示された。

 この手のラインフィルターを使って、CW/SSBのフィルターを作る記事を雑誌で見た記憶がある。30mH程のラインフィルタの巻線を直列に接続し、120mHものインダクタンスを得ることと、そのインダクタに電流を流すことでインダクタンスを変化させる方法でRIGと外部SPの間に設置するAF型のフィルターだったと思う。


 8200pFのスチロールコンデンサを接続し並列共振回路とし、発振周波数を実測してみる。(画像に写っているのはフイルムコンデンサー)1巻線で11.80kHz、2巻直列で5.53kHzとなった。計算してみると、2巻直列接続時に500pF程の浮遊容量があるようだ。
 SS11V-13035(3.5mH 1.3A)が出てきたので、測ってみると、1巻線で30.54kHz、2巻直列で15.12kHzとなった。


 SS21V-R080200に1uF(105)のセラミックコンデンサーを接続してみたら500hz程になったので、1uFを2本直列にしてみたところ710Hzだった。390nF(394)で800Hz位になってくれそうだ。理想はアクティブ素子とスピーカーの間に入れたいところだけれども、自作機でAF-PAの手前に入れたいところ。