2017年4月29日土曜日

TK14590V Vcc1.2V FMIFsystem にてCWを受信する。②

前回の続き

 以前入手した455kHzのX'talを使った発振回路がうまくいってない。デバイスを変えようが、定数を変えようが、電圧を上げようが下げようがウンともスんとも。





 致し方なくセラロックに変更。今までの苦労が嘘のように簡単に発振した。しかし、発振周波数のバラつきの多いこと…435KHz〜480kHzにまで至っている。発振してくれない455kHzのX'talについては、後に検証が必要。
 セラロックでBFOを組むのは周波数安定度に不安はあるが、この際仕方ないので、微調整にはLを使わずCのみでやる方向で考えている。


 3端子のセラロック(セラミックフィルタ)が一番中心に近い周波数になった。2SC945(1.3V4mA)少しオーバーレベルのよう。全体が出来てから1mA以下に調整する。

 ⑪⑫pinを接続し、IF-AMPに信号を入れて、クリスタルイヤホンで⑬pinの出力を聞いてみると、綺麗なビートが聞こえる。思いのほか音が大きい。


 ⑫⑬Pin間のフィルターアンプはブロック図上でサレンキー3次LPFのようなので、一般的には非反転(負帰還)でGain=1になっていると思える。

 後日クリスタルイヤホンにて⑪Pinと⑬Pinの音量を比べたら⑬Pinの方が少々大きかった。Gain1ではないようだ。
 ここでBFOの発振回路を組めれば1個のICで完結できると内心思ったが非反転では…以下省略。


 次は、1-2PinのOSCの実験に入るのだが…そもそも何を受信するのか考えていなかったので、周波数構成も決めていなかった。
 試しに、BFOの実験で使ったセラロックを内蔵のOSCで発振させてみたが、レベルの低いこと・・・。
 ついでなので、300uHのインダクタとポリバリコンをつけてVXOとしたが、バリコンをつけると発信してくれない。バリコン無しで試すと周波数が360Khzになってしまった。動きすぎ。こんなに動いて発振するとは…。とてもシュールな状態にあっけにとられてしまった。

今日はここまで。



受信すする周波数を決めてから先に進もう。

 そういえば、セラロックでVXOを組んだのは初めてのような気がする。455kHzのセラロックで組んだVXOが、360kHzまで動いてしまった件については、改めて実験が必要。
X'talでは1%以上可変できた事は一度も無かったような気がする。



受信機を仕上げる



 手頃な箱が空いたので、準備を進める。




 いつもならパテで埋めるところを、使いきってしまったのか見当たらないので、グルーガンでやってみた。

 ポリバリコンは穴位置をギリギリにして嵌めこむようにしたら、外れなくなっていたのだが、強化のためグルーガンで固定。



 さしあたり黒マジックで…。VRの穴を開ければ完成?


1.5Vの外部電源は持っていないので、いつもエネループを使っていた。中に固定するのも考えたが、無駄な穴を塞ぐ役割も兼ねて背面に固定。








2017年4月12日水曜日

実験 Murata CDAC10.7MG46-A-TC(セラミックディスクリミネーター)TA2003でFMラジオを作ってみる

セラミックディスクリミネーターらしき物が出てきた。
 他のものとセットで入手した物で、型番で検索しても「それらしい物」としかわからず放置していた。
 本来ディスクリミネータは専用品なのか、IC毎に違うディスクリミネーターが推奨されている。この部品がどのICに推奨されているのかは判明しなかった。なので、どの程度使えるか実験してみる。

 友人の話では、以前セラミックディスクリミネーターが入手出来ず、TA2003に検波コイルの構成でFMラジオを作ろうとしたが上手く動かなかったそうだ。随分苦労したもののモノにはならなかったと。

 チップのままでは実験するのに都合が悪いのでリードを付けた。


 今やリード付きの部品はチップ部品にリードをつけて作っているようなので、手間がかかる分コストも…。(画像はTDKから拝借)



 ジャンクのラジオを分解してみたら、TA2003互換のCD2003が使われていた。セラミックディスクリミネーターを使っているので、CDAC1.7MG46-A-TCを換装して動くか確認してみたらFM放送は問題なく聞こえた。違いはわからなかった。IFTを使う場合は、2Pinとの間のパターンをカットし、C20を入れてDCをカットするようになっている。元々は、そういう構造だったのだろう。IFTでもうまく動くのかもしれないが、折角死蔵している部品を使えるようになるのだから、あえてIFTでは実験しない。が、友人がうまく行かなかったのは、この辺りに原因があるのではないか?


 これで、CDAC10.7MG46-A-TCがディスクリミネータであることは間違い無さそう。TA2003に限らずセラミックディスクリミネーターを使えば、コイルの準備が要らなくなるのはありがたい。機会があれば試してみよう。

 おそらく水晶を使っても復調そのものに影響は無いと思えてきた。勿論セラロックも…。










 秋葉原を通ったのでTA2003を購入してきた。セラミックディスクリミネーターを使い、最小構成でFM放送を受信してみる。
 小容量のバリコンをどこに仕舞ったのか忘れてしまったので同調容量は固定で、Lを伸ばしたり縮めたりして周波数をあわせた。アンテナは1m程のリード。
 uPC2002のアンプと5cm程のスピーカーで数時間楽しんだ。






2019.8.5追記
【変調の実験】
 水晶にFM変調をかけても可変範囲が狭すぎて逓倍が必要だったが、セラミックディスクリミネーターに変調をかかけたら思いの外可変範囲が広かったので逓倍無しでも良いことが分かった。順番が逆だが、VXOとしても十分使えるだろう。